多言語表記のタグ付けを考える(パート2: 編集合戦編)
2026-02-01に’さくらインターネット Blooming Camp’で行われた「マッパーズサミット2026」での発表内容の「編集合戦編」です
パート1: OSMの基礎知識編
この記事は「基礎知識編」の続編です
必ず「基礎知識編」を見てから「編集合戦編」へ進んでください
パート2: 編集合戦編
ここからは、OSM編集で実際に起きた「編集合戦」について説明します。
パート1を見ていない方は、パート1: OSMの基礎知識編 を先に見ください
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事件は「渋谷スクランブル交差点」で起きました
- ウェイ: 渋谷駅前交差点 (1335178864) “バージョン #6” 2025-07-30
この交差点は英語圏では “Shibuya scramble crossing”として世界的に認知されており、インバウンド観光客の目的地ともなっています
- 渋谷スクランブル交差点
訪日客が”Shibuya scramble crossing”を目的地にした場合、数多ある渋谷周辺の’交差点’の中からどうやって”Shibuya scramble crossing” だと確信することができるでしょうか?
交差点にある「案内標識」の「国際表記名=Sybuya Sta.」がOSMに入力されていれば,日本語を解さない人でも「Sybuya Sta.」と表記された場所が「Shibuya scramble crossing」だと確信することができます
- ここでは、OSMwikiの「一般的な名称以外は、派生名に入れてください」に従い、国際表記部分を
int_name=Sybuya Sta.と入力します- 「一般的な名称以外は、派生名に入れてください」@osmwiki:名称キー
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引き続き「ウェイ: 渋谷駅前交差点 (1335178864) “バージョン #6“」のマッピングを見てみます
「name = 渋谷駅前交差点」となっています
- 実際の表記は「渋谷駅前」なので、現物のとおり
name=渋谷駅前とし、交差点を削除します- 「存在しないものには名称をタグ付けしないでください」@osmwiki:多国語の名称
- 「名前に説明を組み合わせて名称を作らないでください」@wiki/JA:名称#名称で説明しない
- OSMwikiに「現地語名称は言語明示サブキーと重複させてください 」とありますが、
name=渋谷駅前としたことにより、name:jaと一致しなくなりましたが、下記の理由により、name:jaは変更せずにこのままとしました- すでに
wikidataタグが付けられており、name:XXがロック状態になっているため name:XXのソースが不明。ひょっとすると現地のどこかに表記があるかもしれないため
- すでに
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int_nameをマッピングしたところ、2~3日後に int_name が消されました。
- 「ウェイ: 渋谷駅前交差点 (1335178864) “バージョン #7“」
int_name=を消すことは OSMwikiの記述に違反することになります- 「他の名前はすべて、派生名に入れてください」@osmwiki:名称#名称キー
また、name:enが name:en=Shibuya Sta.に変更されてしまいました
name:en=Shibuya Sta.に変更することは、OSMwikiに違反することになります- 「現地語名称は言語明示サブキーと重複させてください 」@wiki/JA:多国語の名称#言語明示タグによる複数回の名前付け
- 「略称は使用しないでください」@wiki/JA:名称#略称
- 「省略しない」@wiki/JA:名称#略称
- 「一般的な名称以外は、派生名に入れてください」@osmwiki:名称キー
ちなみに、すでにwikidataタグが付けられており、name:enはロック状態になっていいます。
wikidataタグがあるにもかかわらず’name:en’を改変しても意味はありませんし、OSMデータベースに不要なごみデータを蓄積されるだけです。(データベースの保守は無料ではありません)
無意味な編集合戦はやめましょう。
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